お風呂(浴室)の床リフォーム費用相場|床だけ張り替えできる?床材や事例&注意点まで解説
浴室の床にひび割れやぬめり、冷たさが気になり始めると、リフォームを検討する方は多いのではないでしょうか。
実は浴室は、壁や浴槽、天井をそのまま残して、床だけを張り替えるリフォームも可能です。全体をまるごとリフォームするよりも費用を抑えやすく、工期も短く済むケースが多いため、気になる箇所だけをピンポイントで直したいという方にも向いています。
この記事では、浴室の床リフォームにかかる費用相場を施工内容別に解説するとともに、代表的な床材の特徴や費用を抑えるコツ、実際の施工事例、リフォームを検討する際の注意点まで詳しくご紹介します。
床の傷みが気になっている方や、費用の目安を知りたい方は、ぜひ最後まで読んで、予算や希望に合った床材選びの参考にしてください。
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お風呂(浴室)の床だけリフォームできる?

お風呂は、浴槽や壁を残して床だけをリフォームできる場合があります。
床だけをリフォームする主な方法は、次のとおりです。
- ひび割れや目地などの部分補修
- 既存の床材を撤去して新しい床材へ張り替える
- 既存床の上に浴室用床シートなどを重ね張りする
- 樹脂塗装やコーティングで表面を再生する
既存床に大きな傷みがなく、黒ずみや冷たさ、滑りやすさを改善したい場合は、床シートの重ね張りなど比較的規模の小さい工事で対応できます。
一方で、床を踏んだときに沈む、広範囲にひび割れている、浴室の外まで水が漏れているといった場合は、床材だけでなく下地や防水層が劣化している可能性があります。
浴室の床リフォームができるかどうかは、床の見た目だけでなく、浴室がユニットバスか在来浴室かによっても変わります。
ユニットバスの床リフォーム
ユニットバスとは、浴槽・床・壁・天井などの部材を工場で製造し、現場で組み立てる浴室です。床部分には、防水性を備えた「床パン」と呼ばれる部材が使用されています。
床パンは浴室全体の防水性能に関わるため、一般的な居室の床のように、床材だけを簡単に剥がして交換できるとは限りません。
ユニットバスの床リフォームでは、主に次の方法が選ばれます。
| 床の状態 | 主なリフォーム方法 |
|---|---|
| 表面の汚れや変色 | 塗装・コーティング |
| 細かな傷やひび割れ | 樹脂などによる部分補修 |
| 冷たさや滑りやすさ | 浴室用床シートの重ね張り |
| 床パンの大きな割れ | 床パンまたはユニットバスの交換 |
| 床の沈みや漏水 | 下地調査、ユニットバス全体の交換 |
既存床の状態が良ければ、浴室用床シートを上から施工することで、床を解体せずに見た目や歩き心地を改善できます。浴室用ビニル床シートには、防滑性、水はけ、クッション性などを備えた製品があります。
ユニットバスの材質や表面形状によっては、床シートや塗装を施工できない場合があります。メーカーの保証対象外になる可能性もあるため、ユニットバスの品番や既存床の材質を業者に確認してもらいましょう。
在来浴室の床リフォーム
在来浴室とは、現場で防水層や下地をつくり、その上にモルタルやタイルなどを施工する浴室です。昔ながらの戸建て住宅で多く見られ、壁や床がタイル張りになっている浴室が代表的です。
在来浴室は、ユニットバスよりも床材や施工方法の自由度が高く、次のようなリフォームを検討できます。
- ひび割れたタイルだけを交換する
- 目地を補修する
- タイル床を全面的に張り替える
- タイルの上から浴室用床シートを施工する
- 樹脂系の床材へ変更する
- 床を解体して浴室床暖房を設置する
ただし、タイルの下には防水層や下地があります。タイルが浮いていたり、床を踏むと沈んだりする場合は、表面だけをリフォームしても根本的な解決にはなりません。
また、在来浴室に浴室床暖房を設置する場合は、既存床を解体し、暖房設備と防水層、仕上げ材を組み直す方法が一般的です。
お風呂(浴室)の床リフォームの費用相場|施工内容別

上のグラフは、浴室の床リフォーム費用分布です。5万円〜10万円が最も多く、全体の中心になっていることが分かります。
また、平均費用は約11万円で、部分補修から床の張り替えまで、施工内容によって費用に幅があるのが特徴です。
施工内容別の一般的な費用相場は、次のとおりです。
| 施工内容 | 費用相場 | 工期の目安 |
|---|---|---|
| 目地やひび割れの部分補修 | 2万円〜8万円 | 半日〜1日 |
| 浴室用床シートの重ね張り | 5万円〜12万円 | 1〜2日 |
| タイル床の張り替え | 6万円〜15万円 | 2〜4日 |
| 樹脂塗装・コーティング | 8万円〜20万円 | 1〜3日 |
| 下地を含む床の張り替え | 10万円〜30万円 | 2〜5日 |
| 在来浴室への床暖房設置 | 15万円〜25万円 | 2〜3日 |
| 在来浴室からユニットバスへ交換 | 100万円〜150万円 | 8〜14日 |
浴室の床だけをリフォームする場合は、2万円〜30万円程度が一つの目安です。
床シートを施工する方法は5万円〜12万円程度で施工でき、床の解体を抑えられるため、費用と工期を抑えやすいです。
ただし、床材を剥がした際に下地の腐食や防水層の劣化が見つかると、追加費用が発生します。見積もりを確認するときは、下地補修や廃材処分、防水工事が金額に含まれているかを確認しましょう。
浴室の床の部分補修
部分補修は、タイルの小さなひび割れや欠け、目地の劣化、FRP床の浅い傷など、傷みが一部分に限られている場合に行います。
費用は2万円〜10万円程度が目安です。
| 補修内容 | 費用相場 |
|---|---|
| タイル目地の補修 | 2万円〜5万円 |
| タイルの部分交換 | 3万円〜8万円 |
| FRP床の小さな傷・ひび補修 | 3万円〜8万円 |
| 排水口まわりの補修 | 3万円〜10万円 |
部分補修は工事費を抑えやすい一方、既存のタイルと同じ色や柄が見つからず、補修部分が目立つことがあります。また、複数箇所にひび割れがある場合は、部分補修を繰り返すよりも床全体をリフォームした方がよいケースもあります。
浴室の床の張り替え
床の張り替えは、既存の床材を撤去し、必要に応じて下地や防水層を補修してから新しい床材を施工する方法です。
下地や防水層の補修を含む床の張り替えは10万円〜30万円程度、表面のタイルだけを全面的に張り替える場合は6万円〜15万円程度が目安です。
張り替えが向いているのは、次のような場合です。
- 床材の広い範囲がひび割れている
- タイルが浮いている
- 床を踏むと沈む
- 排水口まわりが劣化している
- 下地や防水層の状態を確認したい
- 浴室床暖房を新たに設置したい
既存床を撤去するため費用と工期はかかりますが、下地の傷みを確認でき、仕上がりの高さや排水勾配も調整しやすくなります。
床の劣化だけでなく、壁や浴槽、給排水管も古くなっている場合は、床だけの張り替えと浴室全体のリフォームを比較しましょう。
浴室の床の重ね張り
重ね張りは、既存のタイルや樹脂床を撤去せず、その上から浴室用床シートなどを施工する方法です。費用は5万円〜12万円程度、工期は1〜2日程度が目安です。
既存床を解体する範囲が少ないため、張り替えより工期が短く、費用が抑えやすいです。
ただし、どのような床にも施工できるわけではありません。既存のタイルが浮いている、床が沈む、水漏れしているといった場合は、先に下地や防水層の補修が必要です。
床材を上から施工すると床の高さが数ミリ上がります。出入口に段差ができないか、ドアの開閉を妨げないか、排水口に向かって水が流れるかを確認したうえで施工します。
お風呂(浴室)の代表的な床材の種類
| 床材 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 床シート | 防滑性やクッション性を高めやすい | 既存床を活用して短期間で改修したい |
| 樹脂床材 | 水に強く、掃除しやすい | ユニットバスの表面を再生したい |
| タイル床材 | 耐久性とデザイン性が高い | 在来浴室の雰囲気を生かしたい |
| FRP | 軽量で防水性が高い | ユニットバスの床や床パン |
| 木材 | 肌触りと自然な風合いがある | ヒノキ風呂や造作浴室にしたい |
浴室床材には、床シートや樹脂床材、タイル、FRP、木材などがあり、それぞれ費用やデザインだけでなく、滑りにくさ、冷たさ、水はけ、掃除のしやすさが異なります。
床材1|床シート

浴室用床シートは、浴室の床リフォームで多く使用されるビニル系の床材です。既存のタイルや樹脂床の上から施工できる製品があり、浴室を大きく解体せずに床をきれいにできます。
主なメリットは次のとおりです。
- タイルより足元が冷たく感じにくい
- 表面に滑りにくい加工が施されている
- クッション性があり、転倒時の衝撃を軽減しやすい
- 水はけに配慮された製品がある
- 色や柄を選べる
浴室用ビニル床シートには、特殊な表面加工によって素足での防滑性と水はけを高めた製品があります。
一方で、下地処理や端部の防水処理が不十分だと、シートの下へ水が入り込み、剥がれやカビの原因になります。排水口まわりや壁際を正確に施工する技術が必要です。
床材2|樹脂床材

樹脂床材には、樹脂製の床パネルや塗装、コーティングなどがあります。水に強く、床表面を一体的に仕上げやすいため、ユニットバスの床を再生する方法として採用されます。
既存床を取り外さずに表面を補修できる場合があり、黒ずみや変色、細かな傷を目立ちにくくできる点がメリットです。
ただし、樹脂床材や塗装は、既存床との相性が重要です。タイルやホーローなど、塗装に適していない素材もあります。表面が大きく割れている場合や床パンが沈んでいる場合は、塗装だけでは補修できません。
また、表面が平滑すぎる材料を使用すると、濡れたときに滑りやすくなります。浴室に対応し、防滑性能を備えた製品を選びましょう。
床材3|タイル床材
タイルは、水に強く耐久性があり、色や形、質感の選択肢が豊富な床材です。在来浴室で多く使用されており、和風、モダン、ホテルライクなど幅広いデザインに対応できます。
タイルのメリットは、次のとおりです。
- 耐水性と耐久性が高い
- デザインの自由度が高い
- 汚れた部分だけ交換できる
- 床暖房と組み合わせられる製品がある
一方、従来のタイルは冬場に冷たく感じやすく、表面が濡れると滑りやすいことがあります。目地にカビや汚れが付きやすい点にも注意が必要です。
浴室に使用する場合は、一般的な壁用タイルではなく、防滑性を備えた浴室床用タイルを選びましょう。冷たさが気になる場合は、浴室用床シートの重ね張りや浴室床暖房も選択肢になります。
床材4|FRP(繊維強化プラスチック)
FRPとは、樹脂をガラス繊維などで補強した素材です。軽量で強度があり、防水性にも優れているため、ユニットバスの床パンや浴槽などに使用されています。
FRP床は表面に継ぎ目が少なく、水が下へ染み込みにくい点がメリットです。浅い傷や細かなひび割れであれば、樹脂による補修や再塗装で対応できる場合があります。
ただし、長期間使用すると、表面の変色や摩耗、細かなひび割れが発生することがあります。
床を踏んだときに大きくたわむ場合や、ひび割れが床パンの内部まで達している場合は、表面補修だけでは不十分です。床パンやユニットバス全体の交換を検討する必要があります。
床材5|木材

ヒノキやヒバなどを使用した木製の浴室床は、自然な香りとやわらかな肌触りが魅力です。タイルとは異なる温かみがあり、和風の浴室や造作浴室に適しています。
ただし、浴室の木材は、水分を吸収したままの状態が続くと、黒ずみやカビ、腐食が発生しやすくなります。
木材を浴室床に使用する場合は、次の点が重要です。
- 水や湿気に強い樹種を選ぶ
- 十分な排水勾配を設ける
- 使用後に水分を切る
- 浴室をしっかり換気する
- 定期的に表面をメンテナンスする
一般的なユニットバスの床に、通常の木材をそのまま上貼りすることはできません。木材を使いたい場合は、造作浴室や在来浴室に詳しいリフォーム業者へ相談しましょう。
お風呂(浴室)の床リフォーム費用の削減方法

浴室の床リフォーム費用を抑えるには、安い床材を選ぶだけでなく、床の状態に合った施工方法を選ぶことが重要です。
表面の汚れだけで浴室全体を交換すると費用が高くなりますが、下地が傷んでいるのに床シートだけを施工すると、短期間で再工事が必要になる可能性があります。
必要な範囲を正確に見極めることが、結果的な費用削減につながります。
浴室の床リフォームの実績豊富な業者に見積依頼
浴室の床リフォームは、内装床の張り替えとは異なり、防水性や排水勾配を確保する必要があります。
浴室リフォームの実績が豊富な業者であれば、次の点を確認したうえで施工方法を提案してもらえます。
- ユニットバスか在来浴室か
- 既存床の材質
- タイルや床パンの浮き・ひび割れ
- 床下や防水層の劣化
- 排水口の位置と高さ
- 床の勾配
- 出入口の段差
- 使用できる床材や接着剤
見積もりは、可能であれば2〜3社程度から取りましょう。総額だけでなく、既存床の撤去、下地調整、防水工事、排水口処理、廃材処分、養生、保証が含まれているかを比較します。
価格だけで業者を決めるのではなく、現地調査の内容や施工方法の説明、浴室床の施工事例も確認することが大切です。
補助金・介護保険の活用
浴室の床リフォームでは、工事内容や居住者の状況によって、補助金や介護保険を利用できる場合があります。
「みらいエコ住宅2026事業」では、補助対象製品を使用した高断熱浴槽や節湯水栓、浴室乾燥機の設置などが補助対象工事に含まれています。ただし、浴室の床だけを張り替える工事は対象になりにくく、対象製品や工事内容などの要件を満たす必要があります。
また、要支援・要介護認定を受けている方が生活する住宅では、滑り防止や移動を円滑にする目的で床材を変更する工事が、介護保険の住宅改修費の対象になる場合があります。
介護保険の住宅改修費は、支給限度基準額が原則20万円です。利用者の負担割合に応じて、対象費用の7〜9割が支給されます。工事前にケアマネジャーなどへ相談し、市区町村への事前申請が必要です。
補助制度は予算上限に達すると受付が終了することがあります。対象条件や申請期間も年度や自治体によって異なるため、契約や着工の前に、国・自治体の公式サイトやリフォーム業者へ最新情報を確認しましょう。
制度の対象条件や申請の流れは複雑に感じられることも多いため、対象かどうかご不安な方はお気軽にホームテックへご相談ください。事前申請の手続きについても丁寧にご案内いたします。
お風呂(浴室)の床リフォーム事例
ここでは、浴室床リフォームの事例を紹介します。
費用は、浴室の広さや建物の状態、使用する床材、下地補修の有無によって変わるため、予算を検討する際の参考としてご覧ください。
事例1|冷たいタイル床に浴室用床シートを上貼り
築約30年の戸建て住宅で、在来浴室のタイル床に浴室用床シートを重ね張りした事例です。
冬場の床の冷たさと滑りやすさに悩んでいましたが、タイルに大きな浮きやひび割れがなかったため、既存床を残したまま施工しました。
| 建物 | 戸建て住宅 |
|---|---|
| 浴室の形態 | 在来浴室 |
| 築年数 | 約30年 |
| 施工内容 | 目地補修、下地調整、浴室用床シート施工 |
| 費用 | 約9万円 |
| 工期 | 1日 |
タイルの目地や小さな凹凸を下地調整材で整え、排水口と壁際を防水処理してから床シートを施工しました。
床を解体しなかったため、工期と費用を抑えながら、足元の冷たさや硬さを軽減できました。明るいベージュ系の床材を選んだことで、浴室全体も明るく見えるようになっています。
事例2|黒ずみが落ちない床を樹脂床材に変更

築約20年のマンションで、ユニットバスの床表面を樹脂系の床材でリフォームした事例です。
床の細かな凹凸に黒ずみや皮脂汚れが入り込み、ブラシで掃除をしても落ちにくい状態でした。床パンに大きなひび割れや沈みはなかったため、ユニットバス全体を交換せず、床表面を再生しています。
| 建物 | マンション |
|---|---|
| 浴室の形態 | ユニットバス |
| 築年数 | 約20年 |
| 施工内容 | 下地処理、傷補修、浴室用樹脂塗装 |
| 費用 | 約15万円 |
| 工期 | 2日 |
既存床を洗浄・研磨し、細かな傷を補修したあと、浴室対応の樹脂系床材を施工しました。
落ちにくかった黒ずみが解消され、床の色も明るくなっています。表面の凹凸が以前より少なくなったことで、日常的な掃除もしやすくなりました。
ユニットバスの材質や劣化状態によっては、同じ施工ができないことがあります。事前に床パンの状態と施工材料との相性を確認する必要があります。
事例3|床だけでなく浴室全体をユニットバスに交換

築約35年の戸建て住宅で、タイル張りの在来浴室をユニットバスへ交換した事例です。
当初は床タイルだけの張り替えを希望していましたが、タイルを調査したところ、床の一部に沈みがあり、浴室入口付近の下地にも腐食が見つかりました。
壁タイルや給排水設備も古くなっていたため、床だけを補修するのではなく、浴室全体をリフォームしています。
| 建物 | 戸建て住宅 |
|---|---|
| 浴室の形態 | 在来浴室からユニットバスへ変更 |
| 築年数 | 約35年 |
| 施工内容 | 既存浴室解体、腐食部補修、配管工事、ユニットバス設置 |
| 費用 | 約120万円 |
| 工期 | 6日 |
既存浴室を解体し、傷んでいた下地を補修したうえで、断熱性の高い床を備えたユニットバスを設置しました。
床の冷たさだけでなく、出入口の段差や掃除のしにくさも改善されています。
在来浴室からユニットバスへのリフォーム費用は、浴室の大きさや商品グレードによって変わりますが、100万円〜150万円程度が一つの目安です。
浴室の床だけでなく、壁や浴槽、配管などにも劣化が見られる場合は、部分補修と浴室全体の交換費用を比較して判断しましょう。
お風呂(浴室)の床リフォームの注意点

浴室の床は、水濡れによる転倒や漏水に関わる場所です。
見た目や価格だけで床材を選ぶと、施工後に「思ったより滑りやすい」「水が排水口へ流れない」「床材が剥がれてきた」といった問題が発生する可能性があります。
リフォーム前に、床材の機能と浴室の構造、施工方法を確認しましょう。
床材は見た目より目的で選定する
浴室床材を選ぶときは、色や柄だけでなく、何を改善したいのかを明確にすることが重要です。
| 改善したいこと | 適した床材・施工方法 |
|---|---|
| 滑りにくくしたい | 防滑性の高い床シート、浴室床用タイル |
| 冷たさを軽減したい | 浴室用床シート、断熱床、浴室床暖房 |
| 転倒時の衝撃を抑えたい | クッション性のある床シート |
| 掃除を楽にしたい | 目地の少ない樹脂床材、床シート |
| デザインを変えたい | タイル、柄付き床シート |
| 耐久性を重視したい | 浴室床用タイル、適切に施工したFRP |
高齢者や小さな子どもが使用する浴室では、滑りにくさとクッション性を優先しましょう。
ただし、防滑性を高めるために表面の凹凸が深い床材を選ぶと、汚れが入り込みやすくなることがあります。安全性と掃除のしやすさのバランスを考えることが大切です。
また、浴室床暖房を設置する場合は、床材が床暖房に対応しているか確認しなければなりません。対応していない床材を使用すると、変形や剥がれが発生する可能性があります。
お風呂の形態で施工方法に制限がある
浴室の形態とは、主にユニットバスと在来浴室のことです。
ユニットバスと在来浴室は、床の構造や防水方法が異なるため、選べる施工方法にも違いがあります。
| 浴室の形態 | 床の構造 | 施工方法 |
|---|---|---|
| ユニットバス | 防水性のある床パンを使用 | 部分補修、床シート、塗装、床パン交換 |
| 在来浴室 | 下地と防水層の上にタイルなどを施工 | タイル補修、張り替え、床シート、床暖房 |
ユニットバスは、床パンが浴室の防水構造の一部となっています。そのため、床だけを解体し、タイルや木材などへ自由に変更する工事には向いていません。
既存床の状態に応じて、部分補修、樹脂塗装、浴室用床シートの重ね張りなどから選びます。床パンが大きく割れている場合は、床パンまたはユニットバス全体の交換が必要です。
在来浴室は、床材の選択肢が比較的多く、タイルの張り替えや床暖房の設置も検討できます。ただし、床を解体すると防水層も補修または再施工する必要があります。
浴室床暖房についても、在来浴室では床を解体するタイミングで設置しやすい一方、既存ユニットバスへの後付けは製品や構造によって難しい場合があります。寒さ対策が目的であれば、床暖房だけでなく、断熱床を備えたユニットバスへの交換や浴室暖房乾燥機も比較しましょう。
賃貸は管理会社に許可を取る
賃貸住宅では、浴室の床だけをリフォームする場合でも、入居者の判断で工事を行ってはいけません。
床シートの重ね張りや塗装は小規模な工事に見えますが、既存の床材へ接着剤を使用するため、元の状態へ戻せなくなる可能性があります。
無断で施工すると、退去時に原状回復費用を請求されたり、漏水が発生した際に責任を問われたりすることがあります。
床のひび割れや剥がれを発見した場合は、次の順序で対応しましょう。
- 劣化箇所を写真に撮る
- 管理会社または貸主へ連絡する
- 経年劣化か入居者の過失かを確認してもらう
- 費用負担と施工業者を確認する
- 書面やメールで許可を得てから施工する
経年劣化や建物側の不具合であれば、貸主側の負担で修理してもらえる可能性があります。自分で業者を手配する前に、必ず管理会社へ相談してください。
浴室の床のDIYはなるべく控える
浴室用床シートなどは一般向けにも販売されていますが、浴室の床リフォームをDIYで行うのはなるべく控えましょう。
浴室の床工事では、床材をきれいに貼るだけでなく、次のような専門的な施工が必要です。
- 既存床の浮きやひび割れの確認
- カビや皮脂汚れの除去
- 下地の乾燥
- 凹凸や目地の調整
- 排水口に向かう勾配の確保
- 壁際や排水口まわりの防水処理
- 浴室環境に適した接着剤の選定
- 床材の厚みによる段差の調整
床シートと下地の間に隙間ができると、水が入り込んでカビや悪臭、剥がれの原因になります。排水口まわりの処理に失敗すると、水が流れにくくなったり、床下へ漏水したりする可能性もあります。
DIYで対応する範囲は、置くだけの滑り止めマットや簡易的な清掃、応急処置程度にとどめるのが安心です。
ひび割れの補修、床シートの施工、タイルの張り替え、防水工事は、浴室床リフォームの経験がある業者へ依頼しましょう。
お風呂(浴室)の床リフォームのまとめ
お風呂の床は、状態に応じて部分補修、張り替え、重ね張りなどの方法でリフォームできます。費用は、部分補修で2万円〜8万円、床シートの重ね張りで5万円〜12万円、下地を含む張り替えで10万円〜30万円程度が目安です。
ただし、ユニットバスと在来浴室では床の構造が異なるため、選べる施工方法も変わります。床の沈みや広範囲のひび割れ、水漏れがある場合は、表面だけでなく下地や防水層の補修が必要です。
滑りにくさ、冷たさ、掃除のしやすさなど、改善したい目的を整理したうえで床材を選びましょう。浴室床の施工実績が豊富な業者へ現地調査と見積もりを依頼し、床だけの補修と浴室全体のリフォームを比較することが大切です。